日本犯罪社会学会 Japanese Association of Sociological CriminologyJASC

若手研究者海外派遣補助事業

国際犯罪学会第16回世界大会(2011年8月神戸開催)事務局から日本犯罪社会学会に対して交付された特別剰余金の一部を基金として、本学会の国際的交流を促進することを目的に、2013年度より日本国外で開催される犯罪学および刑事司法関連学会(主に国際犯罪学会またはアジア犯罪学会)において研究報告を希望する、本学会の将来を担う優秀な若手研究者に対して、その渡航費用の一部を補助する事業を行なっております。


2026年度日本犯罪社会学会若手研究者海外派遣補助事業の募集について

海外の学会にて研究報告を予定している若手研究者を対象として、2026年度若手研究者海外派遣補助事業を下記の要領で募集します。報告したい学会を選択の上、奮ってご応募ください。


1.学会と開催地

・アジア犯罪学会 2026年11月18日〜21日、ペナン(マレーシア)
Website:https://acs2026.com/

・ヨーロッパ犯罪学会
2026年9月9日〜12日、ワルシャワ(ポーランド)
Website:https://eurocrim2026.com/

・アメリカ犯罪学会
2026年11月18日〜21日、シカゴ(アメリカ)
Website:https://asc41.org/events/asc-annual-meeting/


2.補助金

渡航費用(航空運賃及び宿泊費等)の一部を補助します。ただし、上限は1人あたり、アジア犯罪学会については15万円、アメリカ犯罪学会及びヨーロッパ犯罪学会については20万円とします。


3.応募資格

(1)本学会所属の大学院生、オーバードクター、または非常勤講師(任期付き常勤職・助教は除きます)。なお、常勤職についている者を除く。

(2)応募当該年度において概ね40歳以下であること。

(3)他の補助金または研究助成金の交付を受けている場合には、本派遣補助事業に応募することはできません。


4.募集人員

1名


5.派遣対象者の選考基準・方法

本学会の渉外広報委員会において、応募者が提出する本学会所定の申請書および研究業績などにもとづき、審査を行います。


6.申請書類

(1)エントリーシート (様式1)

(2)研究業績一覧(書式自由)

7.応募期限

2026年4月末日(必着)


8.応募先及び問い合わせ先

渉外広報委員会事務局 小関慶太(八洲学園大学)
https://forms.gle/fmBm3cczxk5cDjso8


9.その他

派遣終了後は、航空運賃の領収書及び「成果報告書」(様式2)、「会計報告書」(様式3)提出の義務があります。書類の確認後、補助金の振込を行います。このほか、日本犯罪社会学会のウェブサイトに、学会参加記事を写真付きで掲載していただきます。この記事は、学会終了後1か月以内に提出すること。

  • 交通手段を選択する際は、合理的な経路及び方法としてください。
  • 上記のウェブサイト記事のほか、派遣の成果を学会誌に投稿することが推奨されます。

ご不明な点がありましたら、上記にお問い合わせ下さい。


■様式のダウンロード


若手研究者海外派遣補助事業により、アジア犯罪社会学会に参加!

2025年度の本事業により、竹松未結希氏(立命館大学大学院 先端総合学術研究科)が、2025年12月にクイーンズランド工科大学(ブリスベン)で開催されたアジア犯罪学会に参加しました。参加レポートを是非、お読みください。

渉外・広報委員会

第16回アジア犯罪学会で学会報告

竹松未結希氏(立命館大学大学院 先端総合学術研究科)

立命館大学大学院に所属しております、竹松未結希と申します。第16回アジア犯罪学会報告にあたり、若手研究者海外派遣補助事業によるご支援をいただき誠にありがとうございました。自身にとって初めての国際学会参加でしたので不安も大きかったですが、それ以上に貴重な経験を得ることができました。

今回の学会参加によって得た知見はたくさんあります。そのなかでも特に印象的だったことは以下の2点です。まず1点目は、自身の研究テーマである“矯正施設入所経験のある女性の出所後の生活や社会関係”に「ジェンダー」というひとつの変数を取りこむことで、何が見えるようになって、同時に何が見えなく(づらく)なるのか、という点です。このことは、研究者の立場性(フィールドワークをおこなう調査者としての立場性、いかに調査協力者の人びとの経験や日常をまなざすのか)という論点にもつながると思います。そして、自身がどのような意思のもと、ジェンダーという変数から出来事を読み解こうとしているのか、問題関心を問いなおす機会となりました。

こうした機会が可能となったのは、2点目に、アジア圏のさまざまな研究領域を見聞きし、海外研究者の方々の議論と自身の問題関心とを相対化する時間に恵まれたからでした。今回、Gender and Sexualities部会にて報告の機会をいただきました。この部会では、女性の犯罪化をめぐる刑事司法制度の批判的検討など、刺激的な報告が数多くなされていました。共通点や差異を知ることで、他報告者の議論を日本国内の出来事や自身の問題関心に引きつけてみると何が言えるのだろうか、という国際学会ならではの経験を得ることができました。その一方で、海外研究者の方々と交流を行ったり、議論を深く理解したりするには、自身の語学力ではまだまだ心もとないことを痛感いたしました。

今回のアジア犯罪学会での経験を、博士論文執筆に活かせるよう研鑽につとめてまいります。あらためて、貴重なご支援をいただき深く御礼申し上げます。

学会報告の内容

  1. 研究目的

    本研究は、更生保護施設に入所経験のある元受刑者の女性たちが、在所者同士の関係性をどのように意味づけ、関係性を構築するのかを考察する。

  2. 背景

    日本の更生保護施設は、矯正施設出所後に信頼できる家族や知人から支援を受けられない元受刑者に、住居、食事、日常生活指導を提供し、円滑な社会復帰を促進する場所である(藤本2016)。

    元受刑者の3分の1は、出所後の居住地として更生保護施設を選択している(法務省2025)。施設によって規則や生活環境は異なるが、入所者のほとんどは仮釈放中の保護観察下にある。つまり、更生保護施設という制度的空間のもと、法的拘束を受けながら、残された刑期と日常生活を送っている人びとだといえる。これらの更生保護施設在所者の入所者の状況をふまえると、彼らは「全制的施設」(Goffman1961=1968)としての刑務所から「半制度的施設」(相良2013)への移行期を生きている。こうした刑務所と「社会」の中間地点に位置づく更生保護施設では、日々どのような関係性が紡がれ、そこで暮らす在所者は互いをどのようにまなざすのだろうか。

    上記の問題意識のもと、本報告は、更生保護施設での日常生活とそこで取り交わされる「承認」を軸に、日本の元受刑者の女性たちの刑務所出所後の生活の一端を検討する。

  3. 方法

    本報告で提示するデータは、女性を対象とする更生保護施設にて2023年から実施している、半構造化インタビューと生活史調査にもとづいている。本報告では、20代から70代までの8人の女性の語りに着目した。

  4. 結果

    在所者同士の関係性に関する語りを分析した結果、複数の関係性のあり方が明らかとなった。そこでは、関係性が期間限定のものであることを前提としつつも、犯罪や拘禁といった共通経験にもとづく相互理解や支え合いが語られていた。一方で、在所者同士が互いの差異を意識しながら距離を取ろうとする一面も見受けられた。これらの語りは、更生保護施設という制度的空間において形成される関係性が、流動的かつ不安定なものであることを示唆している。

  5. 結論

    本研究は、更生保護施設に入所経験のある元受刑者の女性たちが、在所者同士の関係性をどのように意味づけ、関係性を構築するのかを検討した。その結果、在所者同士の関係性は、しばしば“リスクを生むもの”として捉えられてきた一方で、必ずしも一様に否定的な関係性として理解されるべきではない可能性が示唆された。本研究は、犯罪や受刑経験のある人びとへの支援を検討する際に、公式な制度的支援だけでなく、当事者同士の関係性や相互行為にも目を向ける視点の重要性を示唆している。

  6. 残された課題

    本研究には、以下の限界と残された課題がある。@なぜ、その場かぎり・親密な他者という一見すると相反するような関係性が構築されるのか。そしてそれは、ジェンダー構造とどのように関連しているのか。A更生保護施設在所者の女性たちの相互承認は、更生保護施設退所後においてどのように引き継がれ、変容するのか。B研究者と施設職員という二重の立場性を有している報告者は、その役割がフィールドワークにおいてどのように影響するのか。

以上

2025年度日本犯罪社会学会若手研究者海外派遣補助事業の募集

海外の学会にて研究報告を予定している若手研究者を対象として、2025年度若手研究者海外派遣補助事業を下記の要領で募集します。報告したい学会を選択の上、奮ってご応募ください。


1.学会と開催地

・アジア犯罪学会
2025年12月3日〜5日 於:ブリスベン(オーストラリア)
Website:  https://www.acs2025.com/

・ヨーロッパ犯罪学会
2025年9月3日〜6日、アテネ(ギリシャ)
Website:  https://eurocrim2025.com/

・アメリカ犯罪学会
2025年11月12日〜15日、ワシントンD.C.(アメリカ)
Website:  https://asc41.org/events/asc-annual-meeting/


2.補助金

渡航費用(航空運賃)の一部を補助します。ただし、上限は1人10万円です。


3.応募資格

(1)本学会所属の大学院生、オーバードクター、または非常勤講師(任期付き常勤職・助教は除きます)

(2)応募当該年度において概ね40歳以下であること。

(3)他の補助金または研究助成金の交付を受けている場合には、本派遣補助事業に応募することはできません。


4.募集人員

2名


5.派遣対象者の選考基準・方法

本学会の渉外広報委員会において、応募者が提出する本学会所定の申請書および研究業績などにもとづき、審査を行ないます。


6.申請書類

(1)申請書 https://forms.gle/WP1ykAKsR5QRiHbW8

(2)研究業績一覧(書式自由) 上記Googleフォームにアップロードしてください。

上記の申請書類を所定の期日までにご提出ください。
(アップロード出来ない場合は小関(渉外広報委員会事務局委員):kkoseki[at]yashima.jp([at]を@に変更してください。)まで添付でご送付ください)


7.応募期限

2025年10月末(必着)


8.応募先及び問い合わせ先

渉外広報委員会事務局 小関慶太(八洲学園大学)
https://forms.gle/fmBm3cczxk5cDjso8


9.その他

  • 派遣終了後は、航空運賃の領収書及び「成果報告書」、「報告書計算書」(別紙3号様式)提出の義務があります。書類の確認後、補助金の振込を行います。
  • 交通手段を選択する際は、合理的な経路及び方法としてください。
  • 宿泊費の上限は、日本円に換算して13,000円とします。
  • また派遣の成果を学会誌に投稿することが推奨されます。
  • 成果報告及び会計報告フォームhttps://forms.gle/9xDHCbb6KRUQ2NCt7
  • 報告書計算書のダウンロードはこちら(別紙第3号様式)

  • ご不明な点がありましたら、こちらhttps://forms.gle/fmBm3cczxk5cDjso8よりお問い合わせ下さい。


    2024年度日本犯罪社会学会若手研究者海外派遣補助事業の募集

     学会にて研究報告を予定している若手研究者を対象として、2024年度若手研究者海外派遣補助事業を下記の要領で募集します。報告したい学会を選択の上、奮ってご応募ください。

    1. 学会と開催地

    ・アジア犯罪学会 8/8-10 フィリピン
    ・ヨーロッパ犯罪学会 9/11-14 ルーマニア
    ・アメリカ犯罪学会 11/13-16 サンフランシスコ

     

    2.補助金

    渡航費用(航空運賃)の一部を補助します。ただし、上限は1人10万円です


    3.応募資格

    (1)本学会所属の大学院生、オーバードクター、または非常勤講師(任期付き常勤職・助教は除きます)。

    (2)応募当該年度において概ね40歳以下であること。

    (3)他の補助金または研究助成金の交付を受けている場合には、本派遣補助事業に応募することはできません。


    4.募集人員

    2名


    5.派遣対象者の選考基準・方法

    本学会の渉外広報委員会において、応募者が提出する本学会所定の申請書および研究業績などにもとづき、審査を行ないます。


    6.申請書類

    (1)申請書 https://forms.gle/WP1ykAKsR5QRiHbW8

    (2)研究業績一覧(書式自由) 上記Googleフォームにアップロードしてください。

    上記の申請書類を所定の期日までにご提出ください。

    (アップロード出来ない場合は小関(渉外広報委員会事務局委員):kkoseki@yashima.jpまで添付でご送付ください)


    7.応募期限

    2024年4月末(必着)


    8.応募先及び問い合わせ先

    渉外広報委員会事務局 小関慶太(八洲学園大学)

    https://forms.gle/fmBm3cczxk5cDjso8


    9.その他

    ・派遣終了後は、航空運賃の領収書及び「成果報告書」、「報告書計算書」(別紙3号様式)提出の義務があります。書類の確認後、補助金の振込を行います。

    ・交通手段を選択する際は、合理的な経路及び方法としてください。

    ・宿泊費の上限は、日本円に換算して13,000円とします。

    ・また派遣の成果を学会誌に投稿することが推奨されます。

    ・成果報告及び会計報告フォーム  https://forms.gle/9xDHCbb6KRUQ2NCt7

    ・報告書計算書のダウンロードはこちら(別紙第3号様式

     

    10.ご不明な点がありましたらこちらよりお問い合わせ下さい。